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シャープの株価の今後の見通しは!ストップ安ってヤバイの資本金1億円以下ってどういうこと?

シャープ株価今後見通しは暗い状況ではあります。

ストップ安でヤバイのかというと、またちょっと違います。

資本金1億円以下ってどういうこと?と疑問に思う方もいると思います。

 

2015年5月11日シャープ6753 >は売りが殺到して、午前9時35分に、

80円ストップ安の178円で寄り付きました。

その後は、持ち直して戻してはいますが、前日の株価までは程遠い状態です。

 

経営再建中のシャープが現在約1200億円ある資本金1億円に減らす方針を決めた

ことが2015年5月9日に、あきらかになりました。

 

6月下旬の株主総会で承認を受けて実施するとのことです。

資本金1億円以下にすれば、法人税法上の「中小企業」とみなされて、

税制上の優遇措置が受けことができます。

 

資本金を取り崩して累積赤字を一掃して財務体質を改善して、

法人税の減免を利益拡大に役立てるとのことです。

 

売上高約3兆円の電機大手ながら「中小企業」として、生き残る狙いがあるようです。

しかし、シャープがこのような方法で経営の再建をはかるとは意外ではあります。

 

それでは、資本金1200億円から1億円になると、どんな問題があるのか?

 

資本金のように、新規事業の立ち上げで、お金が必要となったときなどに、

会社がお金を調達する方法には、大きく分けて3種類があります。

 

一つは内部留保です。

簡単にいいますと、それまで上げてきた利益などを積みあげて、貯まったお金のことです。

もう一つは金融機関からの借入金、そして最後が投資家から出資募集します。

これは増資といいます。

 

たとえば、内部留保は使わず、新たに外部から資金を調達すると仮定します。

そうなると、使える手段は借入または増資です。

借入で調達すれば、借入金として負債の部に計上されて、

増資で調達すれば資本金となります。

 

このように、資本金とは、会社の資金調達を増資で行った場合に、

受けた出資の金額の合計額のことをいいます。

 

ちょっと注意ですが、厳密にいえば、一部のお金は資本準備金という

別の項目とすることもできますので、話が複雑になるので、

全て資本金に計上したときの例です。

 

ちなみに、創業時は、他者から出資を受けるのは難しいので、

多くの場合は、自分で自分の会社に出資します。

そのため、会社を設立した際の最初の資本金は、自己資金ではじまるケースが大半です。

 

ということ意味なので、今回シャープしたことは、株主にたいする裏切り行為にも

とれるわけです。

なので、シャープに期待して出資をした株主にたいして、その資金を99%を

損失(赤字)に支払ったわけです。

 

シャープは、過去から積み上がった累積損失が2014年3月末時点で、

単体で208億円あるとのことです。

2015年3月期も、2300億円前後の連結最終(当期)赤字となる見込みで、

累積損失は、更に膨らむ見通しです。

 

このため、99%超の減資に合わせて、主力取引銀行の

みずほ銀行三菱東京UFJ銀行の2行から、

約2000億円の債務を優先株に振り替える金融支援も受けます。

 

累積損失を処理した後の残額は、剰余金に振り替えて、

2016年3月期に1000億円超の赤字となっても、

再び累積損失に陥らないように備えるためのようです。

 

また、資本金が1億円以下となれば、法人税の軽減税率が適用されるほかに、

従業員数などの、企業規模に応じて赤字でも課税される外形標準課税の

適用から逃れることができます。

 

しかし、節税効果は数億円程度に過ぎないとの報道がされていますので、

税優遇の直接的なメリットよりも、シャープが大企業の名を捨ててまで

出直す姿勢を市場に示す意味合いの方が強いと見られています。

 

ただ、シャープは2013年10月に設備投資資金にあてる目的で、

1090億円の公募増資を実施しています。

 

増資で集めた資金を使い切る前の減資決断は、

投資家から約束に違反するといわれることはまず間違いないでしょう。

 

市場の信頼も大きく損なう上に、市場から再び資金調達できるようになるまで

の道のりは厳しい状態になります。

 

これが、どういう意味かというと、シャープは現在の資金のみで、

今後の事業を運営することになりますので、社員の方は、

給料の更なる減給や、大量のリストラも考えられます。

 

そして、シャープの持つ今の事業も閉鎖または、売却などで、

縮小する可能性も高いです。

 

ただし、ひとつ良かった点は、今回の減資は、破綻企業の法的処理などで使われて、

株式紙くずになる100%減資とは違います。

既存株主の持ち分は変わらずに、1株当たりの価値も損なわれません。

 

株式上場も維持されるとのことです。

資本金で累積損失を処理する、帳簿上の手続きに過ぎないとのことです。

 

しかし、将来の資本増強で発行済み株式数が増えれば、

既存株主の持ち株比率は目減りして、配当金の減少や

株主総会で行使する議決権の力が弱まるなどの影響が出る可能性があります。

 

99%の減資は、過去にダイエーや長谷工コーポレーションなどが、

経営再建のために行った例がありますが、資本金を1億円にまで減らすのは異例です。

 

ちなみに、日足のチャートも以下のようです。

シャープ株価チャート15.05.10
引用:楽天証券のシャープ日足チャート

 

緑の横線の直近の安値を、完全に割って下落となりました。

このネガティブニュースでは当然だと思います。

しかし、今回のポイントでシャープ株式の価値自体に変化はないことから、

今後の、シャープの経営次第では、今の株価はお得かもしれません。

参考にしてみては如何でしょうか。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。

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