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人食いバクテリアの原因と症状は!予防はどうするのか?

人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)の原因症状について、

予防はどうするのか?

 

突然発症して、急激に手足の壊死(えし)がすすんで、

人の命を奪うこともある、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の

患者報告数がだんだんと、増加傾向にあります。

 

報道では、国立感染症研究所の報告は、2014年は、1999年の

調査開始から、最高の患者数の273人になったようです。

2015年も2月15日までの時点で68人が確認されたようです。

 

人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)とは、

1980年代ごろから、アメリカから手足の腐っていく、

非常に症状のひどいA群レンサ球菌による、

病気の発生が報告されました。

 

その後は、世界各地からA群レンサ球菌による非常に症状が重い患者が、

相次いで報告されるようになりました。

 

日本では、1994年に英国発のニュースが週刊誌に「人食いバクテリア」として、

取り上げられて話題となりました。

その症状は、手足のうずきの痛みなどからはじまり、

数十時間以内には、人食いバクテリアと言われるゆえんである、

手足の壊死(えし)、それにともなうショック、多臓器不全などを、

併発して、死に至る恐ろしい疾患です。

 

死亡率は約30%~50%と、細菌感染症の中でも高い確率になります。

一般に、はっきりした感染源も明らかでなく、

健康な、30代以上(50代~60代がピーク)の男女に突然発症するのが特長になります。

 

A群溶血性レンサ球菌感染による、一般的な疾患は咽頭炎であり、

その多くは小児(15歳以下)が病気にかかります。

一方、 人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)は、

子供から大人まで、幅広い年齢層が病気にかかります。

 

A群溶血性レンサ球菌に感染した人の中で劇症型を発症する人は限られています。

感染した人の、ほとんどは咽頭感染、皮膚感染のみで、全く症状の出ない人もいます。

 

健康な人でも、劇症を発症することがありますが、

ガン、糖尿病、慢性心疾患、慢性呼吸器疾患のような、基礎疾患を持つ人や、

ステロイドを服用している人などは、高い発症リスクがあると思った方がいいです。

 

劇症型の初期症状は、発熱、突然発症する激痛、めまい、

インフルエンザのような症状、錯乱状態、

身体の広範囲の紅斑(こうはん)などがあらわれます。

 

原因と感染経路については、劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、

A群溶血性レンサ球菌のように、β溶血をしめすレンサ球菌が原因です。

感染経路は、不明な場合が多く、感染から発症までの潜伏期間も不明確です。

 

人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)の治療は、

早期診断及び、早期治療がかなり重要になります。

 

抗菌薬としては、ペニシリン系、マクロライド系薬剤や、

リンコマイシン系薬剤などを使います。

早期の治療が死亡のリスクを減らしますが、

第一選択薬で、患者の予後が左右されることもあり、注意した方がいいです。

 

壊死性の筋膜炎を起こしたときは、壊死(えし)した組織にたいしては、

感染の広がりを阻止するため、壊死組織を取り除く必要があり、

早期に手術療法が行われる場合が多いです。

 

予防としては、人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)の予防には、

うがい・手洗いやマスクの着用等が有効です。

 

咽頭痛があるときは、早めに医療機関等で受診して、

溶血性レンサ球菌の感染を確認する検査を受けましょう。

もし、感染が確認されたときには、抗菌薬投与後24時間は、

なるべく自宅での療養が大切です。

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、5類感染症全数把握疾患に位置づけられています。

診断した医師は、7日以内に最寄りの保健所に届け出る必要があります。

 

人食いバクテリア劇症型溶血性レンサ球菌感染症)の届出基準は、ショック症状をともない、

肝不全、腎不全、急性呼吸窮迫症候群、DIC、軟部組織炎(壊死性筋膜炎を含む)、

全身性紅斑性発疹、痙攣・意識消失などの中枢神経症状を、

2つ以上確認できるときになります。

 

こちらは、医師の判断となりますので、詳細はお医者が確認してくれますので、

分からなくても問題はありません。

 

検査としては、通常無菌的な部位(血液、髄液、胸水、腹水)、

生検組織、手術創、壊死軟部組織からの、

A群溶血性レンサ球菌などの分離同定をおこないます。

A群溶血性レンサ球菌は、グラム陽性の球菌で、連鎖状の配列を形成します。

 

血清群別、糖分解試験等の生化学的性状試験や検査キットにより、

A群溶血性レンサ球菌と同一であることを確認します。

 

現在は、A群だけでなく、B群、C群、G群による

劇症型溶血性レンサ球菌感染症も報告されているようですので、

B群、C群、G群も同様に検査されます。

 

主な原因菌でもある「A群溶血性レンサ球菌」は、特別な細菌ではありません。

へんとう炎や、とびひ、皮膚炎などを起こしますが、通常は抗菌薬で治療できます。

症状が、ないまま、喉などに、保菌している子供もいるくらいです。

 

なぜ、劇症化するかは解明されていないのかというと、

A群の中でも、ある特定の遺伝子を持った型が、劇症化を起こすことが、

多いことが分かっているようです。

 

通常、体内に入った病原体は免疫細胞によって排除されるそうですが、

この型の、菌は特別な物質を産生して、免疫細胞を攻撃している可能性があるようです。

 

手足の傷や、水虫にかかっているところから感染しやすいようで、

特に、糖尿病などの、持病のある人や、

高齢者は、傷が化膿したら、すぐに受診した方がいいでしょう。

 

発症してしまった場合は、

とにかく、早く検査して菌を見つけて、広がる前に、

対処することが最も重要とのことです。

 

参考にしてみては如何でしょうか。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。

 

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