リンゴ病(伝染性紅斑)が過去10年最多!症状や予防対策は!
リンゴ病(伝染性紅斑)が過去10年最多に、症状や予防対策にはどんなモノがあるのか?
頬が赤くなることから、リンゴ病と呼ばれる「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」が、
6月22日から6月28日までの週の患者報告数が過去10年の同期で最多を記録したことが
2015年7月7日に、国立感染症研究所から発表されました。
都道府県別では、上位5県で警報レベルとなっています。
前週から、3割以上増えた埼玉県は、3歳~7歳の、患者全体の約7割とのことです。
なので、あなたのお子さんが、体調がすぐれない場合は
早めに病院で、見てもらった方がいいでしょう。
都道府県別では、滋賀県が2.91人で最も多く、次いで長野県が2.54人、
埼玉県が2.53人、福島県が2.41人、大分県が2.03人などの順で、
これらの、上位5県で警報基準値の2.0人を上回ったとのことです。
全国で最多の滋賀県は、全域で警報を発令しているそうです。
過去 5 年の同時期と比較して、最も高い値と警戒を強めているそうです。
また、長野県も、過去5年の同時期で最も多い状況とのことです。
更に、東京都でも、前週から約2割増えていて、保健所管内別で、
台東と荒川区、板橋区、足立、町田市、南多摩、多摩立川、多摩府中
で警報値を上回ったとのことです。
子供によく見られる病気で、リンゴ病は、正式には「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」
という、パルボウイルスによって起こる病気です。
リンゴ病の症状と期間は、
はじめに、頬が赤くなり、手足にレースカーテンのような「紅斑」という
赤い発疹が出てきます。
時に、体中に広がり、赤みは約1週間で一度消えますが、
その後も、紅斑が出たり、消えたりする症状が3~4週間ほど続きます。
顔が赤くなる、1週間~10日前に、微熱や風邪のような症状が出るのが特徴で、
この期間に、ウイルスが、血液中で最も増えた状態で、感染力が強い時期となります。
感染は、ツバやタンなどで、人への感染は、せきやくしゃみなどによる飛沫感染と
接触感染が主な感染ルートになります。
この時期には、会社や、学校などを休んで隔離されるといいのですが、
現実的には、この時点でリンゴ病と診断されたり、気づくことはほぼありません。
そして、赤い発疹が出てきたときには、ウイルスは非常に少なくなり、
感染力は、ほとんどなくなっています。
リンゴ病として、赤みが出る症状が出た時点で隔離の必要はないそうです。
リンゴ病の原因は、
原因としては、「ヒトパルボウイルスB19」というウイルスが原因になります。
このウイルスは、リンゴ病の人のツバや、タンなどから、うつる飛沫感染と、
皮膚や、手すりなどについた、ウイルスに触ってしまうことで、
うつる接触感染により、感染します。
また、感染から、発症までの潜伏期間は10~20日ほどと言われています。
5~9歳の、子供に最も多く、次に、0~4歳です。
小学校や保育園などで、流行しやすいです。
時期的には、1月から7月上旬に多く、5年ごとに流行があり、
流行時には、季節性がないこともあります。
リンゴ病の予防には、
リンゴ病の発疹が出る、1週間ほど前に最も強い感染力を持つために、
学校や保育園などで、顔に紅斑が出ているリンゴ病の人がいた場合は、
すでに、感染していることが多いです。
ただし、感染しても症状が出ない不顕性感染(ふけんせいかんせん)の
場合も多いので、必ずしも発疹が出るわけではありません。
なので、手洗いや、うがいなどの感染予防ぐらいしかありません。
また、紅斑は同じように赤みの出る風疹や、発熱や喉の痛みをともなう
溶連菌感染症と間違われることがあります。
また、膠原病のSLEという、病気でも頬が赤くなることがあります。
溶連菌感染症やSLEなどの病気は重症化する恐れがあり、
早期治療が必要ですので、リンゴ病と思い込んで、
違う病気の場合もありますので、病院で見てもらって、
リンゴ病であることを確認することも重要です。
リンゴ病の検査、診断には、
リンゴ病は、医師が頬の赤さと、手足の紅斑状態から診断します。
また、溶連菌感染の可能性を消すために、
溶連菌の迅速検査を行って陰性かの確認を行ないます。
現在は、保険診療での検査に制約があり、妊娠中の感染など特殊な場合を除いて、
通常は確定診断のための検査は行っていません。
リンゴ病の確定診断法として、喉を綿棒で擦り、ウイルスの有無を確認する方法や、
血液検査などが行われていました。
大人や、妊婦さんのリンゴ病の症状、検査は、
成人で、リンゴ病に感染した場合は、頬は赤くならずに、
手足だけに発疹が出る場合があります。
発疹の症状も、子供より長く、3週間続くこともあります。
発熱や関節痛、全身倦怠感をともなって、子供に比べると重症化することが多いです。
ひどい場合は、関節痛のために1~2日は歩けないこともあります。
特に注意が必要なのは妊婦さんです。
妊娠中に、リンゴ病が重症化すると、赤ちゃんに流産や胎児貧血などの
深刻な影響が出る恐れがあるために、リンゴ病に感染したかどうかを
早期段階で、確定診断する必要があります。
妊婦さんにとって、危険な風疹と症状が似ているために、
リンゴ病(伝染性紅斑)も風疹も、どちらか、しっかりと診断する必要があります。
なので、妊娠中に紅斑が出た場合は、体内にリンゴ病のウイルスがあるかを調べるために、
通常は行わない「血液検査」で、ヒトパルボウイルスB19の抗体を検査します。
妊娠中に限り、保険診療で検査することになります。
基本は、子供がかかるリンゴ病ですが、稀に、大人や、妊婦さんも、
リンゴ病にかかることがあります。
その場合は、子供よりも、注意が必要ですので、
おかしいなと、思ったら病院を受診するようにしましょう。
特に、妊婦さんは注意が必要です。
参考にしてみては如何でしょうか。
最後まで読んで頂きありがとうございました。